中性子がん治療研究施設:予算削減で存続危機 計画中止含め検討 /茨城

中性子がん治療研究施設:予算削減で存続危機 計画中止含め検討 /茨城

◇30億から1億円に
 中性子を活用したがん治療研究施設として県が筑波大や東京大とともに推進してきた「いばらき量子ビーム医学利用研究センター」(東海村)に対し、ハコモノ建設の削減を図る鳩山政権が「成果が出るのに時間がかかる」とクレームをつけ、計画存続自体の雲行きが怪しくなってきた。事業主体となる独立行政法人「科学技術振興機構(JST)」は4日、当初30億円が見込まれた予算を最終的には1億円まで削ると通告。県は推進する2大学と協議に入り、計画中止も含め根本的な見直しを余儀なくされた。

 同センターは、自民党政権下の緊急経済対策「地域産学官共同研究拠点整備事業」の一つ。政権交代後の10月、文部科学省は事業費695億円のうち432億円を削減する方針を提示。全国45施設が対象となり、存続の危機を感じた県は同センター予算を18億円に減額し再申請した。

 同センターでは、小型加速器の中性子源を用いたがん治療を研究する計画。現在、中性子を用いたがん治療は研究用原子炉がないと行えない。

 県科学技術振興課は「1億円で何ができるのか」と戸惑いを隠せない。東海村は「原子炉があるからこそ建設できる。中断は国の損失となる」と話す。

 JSTによると、ほぼ希望通りの金額が下りるのは全国で28施設のみ。同センターについて、「研究自体は否定しないが、目的であるはずの地域活性化とは言えない」と話している。【山内真弓】

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