がん:全国拠点病院の相談窓口利用1割どまり 周知進まず

がん:全国拠点病院の相談窓口利用1割どまり 周知進まず

全国に375あるがん診療連携拠点病院に設置が義務づけられている患者の相談窓口「相談支援センター」を利用したことのある患者や家族が1割にとどまることが今年8~11月に「がん患者団体支援機構」(鳥越俊太郎理事長)が実施したアンケートで分かった。昨年行ったアンケート結果と利用状況はほぼ同じで、相談センターの周知が進んでいない現状が明らかになった。

 アンケートは全国で開かれたがんに関するイベントなどで、参加した患者や家族らに用紙を配布し、1020人から回答を得た。

 まとめによると、相談支援センターを利用したことが「ある」と答えた人は11%のみで、「ない」は84%に上った。センターが設置されていること自体を「知らない」と答えた人も52%に上った。昨年9~11月に支援機構が実施したアンケートでも「ある」は11%、「ない」は83%で、1年たっても結果は変わっていなかった。

 患者や家族が困っている点は、「不安など心の問題」を挙げる人が21%で最も多く、続いて「副作用・後遺症」が16%、「治療法」が13%だった。

 相談支援センターは、全国の拠点病院に国が設置を義務づけており、ソーシャルワーカーや看護師らが患者の療養上の相談などに原則無料で応じるとされている。

 乳がんの経験がある支援機構の若尾直子副理事長は「患者はある日突然、がんを告げられ、治療などの情報が必要となるが、頼りとなる相談窓口の存在が周知されていない。行政や病院はもっとセンターの普及啓発に力を入れるべきだ」と話した。【前谷宏】

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