がん検知と薬の運搬にナノ物質を利用、米仏の2研究

がん検知と薬の運搬にナノ物質を利用、米仏の2研究

ナノテクノロジーを利用した医学研究の成果が13日、相次いで発表された。

■ナノセンサーで20分でがんを発見

 米イェール大学(Yale University)のチームは、血液検査にナノセンサーを使用し、少量の血液中からごくわずかながんバイオマーカーをわずか20分で探知する技術を開発し、科学誌「ネイチャー・ナノテクノロジー(Nature Nanotechnology)」に発表した。

 研究チームは、フィルターの役目を果たしてチップの上でがんバイオマーカーを捕捉し、残りの血液を洗い流す装置を開発。この装置は、血液1ミリリットルあたりピコグラム(1兆分の1グラム)レベルの極めて低い濃度でも検知できるという。実験は前立腺がんと乳がんのバイオマーカーで行われた。

 現行のがん検査は結果が出るまで数日を要するが、新装置ならばわずか数分で検知が可能。同大は、この技術によって、「医師の検査が劇的に簡略化することができる」としている。

 研究チームのTarek Fahmy准教授は、「小さく、持ち運び可能なこの装置なら、医師は診察室で簡単に検査結果を見ることができる。屋外に持って行き、その場で検査することも可能だ」と語った。

■ナノ物質で薬を運搬

 一方、フランス国立科学研究センター(National Centre for Scientific Research、CNRS)の研究チームは、ナノ物質を使って特定の臓器に薬剤を運搬する技術を開発し、英科学誌「ネイチャー・マテリアルズ(Nature Materials)」に発表した。

 研究チームは、結晶化し浸透性と生物分解性をもたせた物質を静脈から体内に注入し、特定の臓器に薬を運ばせた。チームはすでに、エイズ(AIDS)やがん腫瘍の治療薬の運搬実験を行っているという。

 この新物質は、目的の臓器に到達するまでを医療用画像表示器で追跡できるという。(c)AFP

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