エラストグラフィで乳癌(がん)生検の必要性が減少

エラストグラフィで乳癌(がん)生検の必要性が減少

超音波診断とともにエラストグラフィ(elastography、組織弾性画像法)を使用することにより、乳房の癌(がん)性病変と良性病変との区別が容易になり、不必要な生検を減少できることが、シカゴで開催された北米放射線学会(RSNA)年次集会で発表された。

 米国癌協会(ACS)によると、生検の対象となる乳房病変の80%は良性とされており、「超音波診断における特異性の改善余地は大きい」と研究の筆頭著者である米Elizabeth Wende Breast Care(ニューヨーク州ロチェスター)のStamatia V.Destounis博士は述べている。エラストグラフィでは、病変の圧縮性(compressibility)および力学的特性を評価する。癌性組織は周囲の組織や嚢(のう)胞よりも硬い傾向があるが、良性病変には圧縮性がある。エラストグラフィは超音波検査と同時に実施することができ、分割画面で両方の画像を観察することができるという。

 今回、進行中の研究の一部として、女性179人を対象に乳房超音波診断とエラストグラフィを実施。検出された134例の充実性病変(solid lesion)について生検を実施した。その結果、エラストグラフィにより癌性病変の98%、良性病変の82%を正確に特定できたほか、病変のサイズ測定についても超音波より正確であることがわかった。

 同会議で発表された別の研究では、エラストグラフィを用いた高周波超音波検査が皮膚病変の鑑別にも有用であることが示された。米メリーランド大学(ボルティモア)医学部放射線診断部のEliot L.Siegel博士らは、40人を対象に超高周波超音波を用いて病変および隣接する皮膚の弾性度を測定するとともに、検査室での分析により診断を確定。その結果、病変に隣接する正常な皮膚の弾性度は良性病変では0.04~0.3、癌性病変では10.0超であった。「高周波超音波によりほぼ顕微鏡並みの解像度が得られ、生検の前に病変の大きさ、形および範囲を知ることができる」とSiegel氏は述べている。

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