早期がん対象に県内統一の地域連携パス

早期がん対象に県内統一の地域連携パス

滋賀県内に6カ所あるがん拠点病院が、早期の5大がんを対象にした地域連携パス(地域連携診療計画書)を県内統一様式で作った。医療者用と、「私のカルテ」と名付けた患者用の2種類があり、治療経過が病院と診療所、患者間で共有できる。県内の統一パスを完成させたのは全国でも珍しく、2010年4月の運用開始を目指している。

 がん診療は病院の担当医と診療所のかかりつけ医が一定の計画に基づき、協力して診療する流れにあり、県は08年策定の県がん対策推進計画で、胃、大腸、肺、肝、乳の各がんのパスを3年以内に整備することを目標に掲げる。

 県内統一様式にしたのは、治療の地域差をなくすためで、県立成人病センター、滋賀医大付属、大津赤十字、彦根市立、市立長浜、公立甲賀の6拠点病院で作業部会を作り、議論を重ねてきた。

 医療者用のパスは、専門治療を行う病院と日常生活を支える診療所の役割分担が確認でき、日々の診療内容のチェックシートもある。県内のがん治療に関わる医療機関に配備される。「私のカルテ」は、受診時期ごとに必要な検査内容が一覧表になり、診療の全体的な流れが把握できる。患者が保管して診察の度に病院や診療所に提出し、どの医師が見てもこれまでの治療内容が分かる仕組み。

 作成過程には患者も加わり、専門用語を分かりやすく言い換えることに留意した。今後、県内各医療圏に「がん診療地域ネットワーク」を立ち上げ、パスの運用について研修会も開く。

 作業部会を取りまとめた大野辰治大津日赤第一内科部長は「パスはあくまでツール(道具)であり、患者さんのためにいかに使いこなすかが大事になる」と話す。

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