酵素が抗がん剤副作用を抑制 広島大が仕組み解明

酵素が抗がん剤副作用を抑制 広島大が仕組み解明

精巣がんや皮膚がんなどの治療に使われる抗がん剤ブレオマイシンの副作用を、特有の酵素が抑える仕組みを広島大の杉山政則教授(遺伝子制御科学・構造生物学)の研究チームが30日までに解明した。

 国際宇宙ステーション(ISS)での宇宙実験で、地球上では難しかった酵素の高純度結晶化に成功、解明につながった。

 ブレオマイシンは、がん細胞に入り込み鉄イオンと結合することで活性酸素をつくり出し、DNAを切断するが、肺などに蓄積されやすい。分解されないと正常な細胞のDNAも切断、肺線維症で呼吸困難を引き起こすことがあり、“もろ刃の剣”とされてきた。

 杉山教授は1994年、ブレオマイシンを無毒化する働きのある酵素を放線菌から発見。ブレオマイシンN―アセチルトランスフェラーゼ(BAT)と命名した。

 2005~06年にISSでBATを結晶化し、大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県佐用町)で立体構造を解析。

 さらにエックス線で調べた結果、BATがブレオマイシンを人間の体内にある有機化合物と出合わせ、反応を仲介。DNA切断機能を失わせる仕組みを突き止めた。

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