「がんと闘う妻を走りで励ます」 県下一周駅伝出場の土肥正幸さん

「がんと闘う妻を走りで励ます」 県下一周駅伝出場の土肥正幸さん

島原署員の土肥正幸さん(45)は、12~14日の3日間行われる郡市対抗県下一周駅伝(長崎新聞社など主催)を控え練習に打ち込んでいる。チーム最年長、26回目出場のベテラン。今年は、がんを患い再発の不安を抱える妻を勇気づけようと、誓いも新たにスタートラインに立つ。

 平戸市大島村出身。県立猶興館高時代に陸上と出合い、久留米大進学後に本格的に始めた。警察官になってからは県警駅伝部に所属。九州管区駅伝大会6年連続優勝や、全国マスターズロードレース(ハーフマラソン)優勝など数々の実績を重ね、1999年度の県民表彰スポーツ賞も受けた。九州一周駅伝には、本県代表として83年から2003年まで最多の21回連続出場を果たした。

 県下一周駅伝には84年から、約15年前の1回を除き毎回出場。今年も住居がある諫早のコーチ兼選手として、チームを引っ張る。

 08年秋、妻の恵美子さん(42)の肺にがんが見つかった。同年春、恵美子さんの妹ががんで亡くなったことから、検診したことがきっかけだった。「リアルに『家族の死』を意識した。つらかった」と振り返る。

 恵美子さんは、国立病院機構九州医療センター(福岡市)に入院。同年11月に手術を受け、左肺を半分切除した。術後は、せきでの痛みや息切れなどに苦しんだ。現在の経過は良好だが、2カ月に1回同センターへ検査に通い、再発への不安は消えていない。

 恵美子さんは夫が出場する県下一周駅伝を楽しみに、毎年応援に駆け付けていた。だが、昨年の大会中は自宅で療養。今回は手術後初めて、沿道で夫の勇姿を見守る。中学で陸上に取り組み、高校受験を目前に控える長男の健太君(14)、長女のくるみさん(12)の存在も大きな支えだ。

 土肥さんは島原署地域課に勤務する傍ら、出勤前の毎朝午前5時半ごろから8~10キロ、休日には20~30キロを走り、トレーニングを重ねている。昨年12月に腰を痛め、コンディションは万全ではない。それでも「自分が懸命に走ることで、病気と闘う妻に『おまえも頑張れ』と励ますことができれば」と闘志を燃やす。昨年8位だったチームの順位を押し上げるため、そして家族のため、大会にかける思いは熱い。

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