がん拠点病院の空白地域拡大

がん拠点病院の空白地域拡大

厚生労働省が指定する「がん診療連携拠点病院」から2010年度、中国地方で益田赤十字病院(益田市)が外れることになった。医療機器や人員配置が新しい指定要件を満たさないことが理由。島根県は七つの医療圏のうち、がん医療の拠点病院がない「空白地域」が4医療圏に広がる。一方、広島県は安佐市民病院(広島市安佐北区)が新たに指定される見通しだ。

 同拠点病院は、医療水準向上や地域格差の解消を目的に、厚労省が、交通や地理的条件で都道府県が設定する「二次医療圏」(入院治療が軸)ごとに整備を進めている。診療体制の充実▽緩和ケアチームの設置▽がん患者や家族への相談体制の整備―が指定要件。機能強化のための補助金が出る。

 厚労省の検討会は3日、都道府県が推薦した10年度の新規指定や指定更新の可否を判定した。今回からは、高額な放射線医療機器の設置や常勤の放射線専門医の配置が指定要件に加わった。

 益田赤十字病院によると、財源不足から機器の導入や人員配置ができず、要件を満たせなかった。同病院は、益田市など1市2町で構成する医療圏にある。放射線治療が必要な患者は現在、隣接する浜田市の国立病院機構浜田医療センターなどで受診する。

 益田赤十字病院の小川章事務部長は「拠点指定から外れても、浜田医療センターと連携して対応したい」と説明している。島根県の拠点病院は1減って5病院となる。

 広島県では、10病院の指定更新に加え、安佐市民病院が「人口が増えている広島市北部や県北部の拠点病院として必要」として新たに指定が認められた。県医療政策課は「がん患者への情報提供や相談体制の一層の充実が期待できる」とする。

 同拠点病院の指定は原則4年間で今後、長妻昭厚労相が正式に決定する。中国地方の他の3県は、山口7、岡山7、鳥取5の拠点病院の指定が更新される見通し。拠点病院がない「空白地域」は中国地方の30医療圏のうち、山口2、岡山2、島根4の計8医療圏となる。

トラックバック&コメント

この記事のトラックバックURL:

まだトラックバック、コメントがありません。


輝く功績 第60回岐阜新聞大賞受賞者 »
« 日本女子テニス連盟 乳がん検診機器寄贈