骨肉腫と闘う:/25 「俺はここにいる」書く喜び知る=社会部・佐々木雅彦 /大阪

骨肉腫と闘う:/25 「俺はここにいる」書く喜び知る=社会部・佐々木雅彦 /大阪

第7クール初日の昨年6月29日夜、体温が40.9度を記録した。カテーテル(細い管)で水分・電解質補給液の点滴を始めて間もなくのこと。翌日からの抗がん剤投与は1週間延びた。

 発熱の原因はカテーテル内に潜んでいた菌だった。高熱が出た第2クールの時と同じだ。抗生剤を入れ、3日後に平熱に戻る。だが、その週は安静にして休養に当てることになった。

 7月7日、小欄「骨肉腫と闘う」の連載が始まる。早朝、病院の売店で新聞を買い、自分の書いた闘病記をしみじみと眺める。

 化学療法が始まった後の3月ごろから自分の存在意義を見失いそうになっていた。それから4カ月。こんなに長い間記事を書かなかったことはなかった。社会と隔絶された入院生活。「俺はここにいるぞ」と何度も心の中で叫んできた。

 そんな時、上司から「何か書きたくなったら紙面はあるぞ」と励まされた。自分のことならば書ける。体調が回復する度に書きためた。書ける喜びを感じると精神的にも落ち着くことができたのだ。

 連載1回目をコピーして、担当医、看護師、顔なじみになった患者さんに配り歩いた。

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