がん知識人から人へ 患者団体ゆんたく会 冊子・講座を企画

がん知識人から人へ 患者団体ゆんたく会 冊子・講座を企画

がんに関する基礎的な知識を広めようと、県内のがん患者交流会「沖縄がん患者ゆんたく会」(三木雅貴幹事)が現在、がん読本「がんかわら版」の発行と、離島での市民講座「出前屋」実施に向けた準備を進めている。本島内は昨年来、地域別の患者会が発足するなど支援態勢が整ってきたが、宮古、八重山、大東地区では情報提供や患者の組織化が遅れている。三木幹事は「がんに関する知識不足が誤解や偏見を招いている。離島、へき地の人に情報を届け、がん医療の格差是正を目指したい」と意気込んでいる。(又吉嘉例)

 「がんはうつるの?」「がんにかかると死ぬの?」「どんな種類のがんがあるの?」―。「かわら版」はがんの「入門書」。イラストや写真、マンガを多用し、専門用語には解説を付けるなど、一般の人にも分かりやすい内容を心掛ける。

 B5判20~24ページで、今年6月を目標に1万部を発行。内容は(1)がんって何なの(2)がんにかからないために(3)行政のがん対策の現状(4)自身のがん対策・家族が発病したら(5)自身にがんが発見されたら(6)通院、退院後の患者はどうなるの―と、6テーマ別に制作する。

 三木幹事は「国を挙げて『がん対策』と声を上げているが、一般の生活者向け、予防や対策以前の基礎知識が得られるような冊子がない。行政のがん対策についても、ホームページでの情報開示が進む一方、パソコンで見られる人は限られている」と指摘した。

 この試みは昨年12月、日本医療政策機構市民医療協議会がん政策情報センターの「地域発がん対策市民協働プログラム」として採択された。同センターが1年間で100万円を資金援助。成果を評価し、2010年以降の継続も検討する。

 同センターは「インターネットなどを使わず、あえて人の手で情報を伝える、という試みを評価した。がん医療の均てん化(地域格差の是正)は必要だが、時間がかかる。沖縄で成功すれば、モデル的な事業として、ほかの地域にも広げていきたい」と期待した。

 ゆんたく会は宮古、八重山、大東地区での「出前屋」開催に当たり、情報提供や車の手配、広報活動などのサポートができる人を募集している。

 問い合わせは事務局・三木、電話098(884)0345。

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