アメリカのがん登録】(2)異なる資金の担保

アメリカのがん登録】(2)異なる資金の担保

がん登録には「院内がん登録」のほか、「地域がん登録」もあります。地域がん登録は地域での罹患(りかん)率、がんの種類などを調べるのが目的。両方を整備することが、がん治療の向上には必要です。

 アメリカと日本が違うのは資金の担保。アメリカでは、地域がん登録は州単位。1970年代にユタ、アイオワ、コネティカットなど一部の州で始まり、1992年にがん登録修正法ができ、一気に全米に広がりました。州ががん登録の法的整備をすれば、CDC(米国疾病情報センター)が資金サポートをします。

 前回、8割のがん患者さんの情報が、全体の25%のがん治療承認病院で把握されると話しました。ですが、残り75%の病院も残り2割の患者さんの情報を地域がん登録に報告する義務を負います。これで、ほぼ患者さんの情報が網羅されるわけです。

 アメリカのがん登録の予算はトータルで年に約60億円。日本のほぼ倍の人口ですから、日本なら30億円くらいという感じです。しかし、日本のがん登録にかけられている費用は、都道府県ごとに数百万~数千万円。合計しても5億円に満たないと思います。

 日本で地域がん登録を行っているのは、36道府県1市にすぎません。しかも、網羅性に差があるので、実際には10府県程度のデータしか使えず、そこから全体の罹患率などを推定します。日本では、がん患者さんの人数さえ正確には分からないのが現状です。

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