がんに負けない

がんに負けない

17歳から闘病14年
苦悩と挑戦つづる
石巻赤十字病院 大塚さん/

 石巻赤十字病院に勤務するリンパ浮腫セラピスト、大塚弓子さん(31)が手記「ミラクルガール~私はがんに負けない~」(216ページ)を秋田市の無明舎出版から刊行した。二度手術を受け、再発を心配しながらがんと闘い続ける日々をつづった。大塚さんは「リンパ浮腫を知ってもらいたい。元気ながん患者も見てほしい」と笑顔で話す。同じ境遇の患者に勇気を与える一冊だ。

◆再発も乗り越え/

大塚さんは秋田市出身。17歳(高校3年)の時に甲状腺がんの告知を受けて手術した。「手術は終わりではなく、始まりでした」。26歳で再発し再手術。再発が分かったのは、赤門鍼灸専門学校(仙台市)卒業式の翌日だった。

 「こうなったら、逆にがんと真っ向から向き合ってやろう」と決心。がんとの闘いの人生が始まった。

◆自ら支える側に/

「負けてはいられない。同じような苦しみを持った患者の心の支えになりたい」。東京に3カ月通い、日本医療リンパドレナージ協会認定セラピストの資格を取得した。27歳の時だ。

 その後、秋田市で出張専門マッサージ治療院を開業。縁あって2007年7月から石巻赤十字病院に務めている。現在、秋田赤十字病院の勤務(第2・4金曜日)も兼ね、忙しい日々を過ごす。

 昨年10月首に再発が疑われるリンパ節が見つかった。幸い良性だったが、「再発におびえる日々を送っている」という。

 「わたしが多くのがん患者と一つだけ違うことがあるとすれば、それはリンパ浮腫セラピストとして毎日患者と接していることかもしれません」と大塚さん。1日6人の患者と触れ合い、心を癒やしている。

◆軌跡は”奇跡”/

手記の出版はがんの再発がきっかけ。「ちゃんと生きた証拠を残したい」との思いからだった。再発するたびに自殺したくなる苦しみを味わってきた。「苦しんでいるがん患者の現状を変えることができれば、わたしががんを乗り越えてきた道にも意味を見いだせるのではないか」と話す。

 出版に当たり、友人から「ミラクルガールはないんじゃない。30にもなって」と突っ込まれたという。が、「わたしは17歳からがんキャリアだもん」と明るくおどけて見せた。

 定価は1575円。著作に関する問い合わせは、無明舎出版018(832)5680。

トラックバック&コメント

この記事のトラックバックURL:

まだトラックバック、コメントがありません。


がんの相談先、活用呼び掛け 広島・下蒲刈で講演会 »
« 「乳がん検診啓発講演会」、紀の川市で開催