御坊市が小6女児に子宮頸がん予防接種

御坊市が小6女児に子宮頸がん予防接種

22年度当初予算案を発表する柏木市長

 御坊市が、平成22年度から思春期前の小学6年生女子を対象に子宮頸(けい)がん予防接種事業を始める。子宮頸がんはウイルス感染が原因の「予防できる唯一のがん」と言われ、昨年秋に厚生労働省が効果的な予防ワクチンを認可し、販売を始めたことから「女性と子どもの命を守る」ために市が22年度新規事業として接種費用を全額助成し、接種の推奨に努める。全国的に公費助成を行う自治体はまだ少なく、近畿地方では初めてだという。

 子宮頸がんは子宮の入口にできるがんでヒトパピローマウイルス(HPV)への感染が原因とされ、厚労省が認可したワクチンは国内の頸がん原因の7割を占める2種類のウイルス感染を予防できる。全国的に「女性の命を守ることは少子化問題から見ても重要」と公費助成による接種推奨を実施する自治体が出始めており、市は「病気になってからの医療費無料化ではなく、病気になる前の予防対策を力を入れたい」とし、ワクチン接種費用の全額助成を決めた。
 接種対象は性交渉を経験する前の11歳から14歳までが効果的とされ、ワクチン接種の進んでいる欧米などは12歳が中心。国内の先進地では小学6年生、小学6年から中学3年生、10代前半と幅がある。ワクチン接種は1人3回必要で、接種費用は1回で1万7500円、3回で5万2500円かかる。市は小学6年を対象とし、22年度一般会計当初予算案に120人分の計630万円を計上。5日開会の3月定例議会で承認されれば接種開始時期など詳細を決め、広報等で保護者らに推奨するが、専門家との協議で今後、対象年齢を変更する場合もある。
 一方でワクチンで効果があるのは2種類だけで、100種類以上確認されているHPVの感染を防げるわけではない。ワクチン接種による副作用の問題、救済制度などの課題も残されている。市担当課は「今回のワクチン接種に限らず、新型インフルエンザワクチンをはじめ、すべての薬には何らかの副作用はある。100%安全なものはなく確立の問題」とした上で「予防できるがんならワクチン接種を推奨したい。がん検診受診率の向上にもつなげたい」と話している。
 約8割の女性が性交渉で感染経験を持つとされるが、多くの場合は免疫力で排除される。持続感染を引き起こすことがあり頸がんの原因になる。国内では年間1万人以上が発症し、約3500人が死亡していると推計され、30歳代から40歳代に多いが、最近は感染原因の性交渉の低年齢化などで20~30歳代の発症が増えている。市内ではがん検診で年間5人程度が子宮頸がんの一歩手前と診断されているが、受診者は600人から800人と少ないため、割合で言えば多い。

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