大宮、がん塚本に贈る首位発進/J1記事を印刷する

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<J1:大宮3-0C大阪>◇第1節◇7日◇NACK

 大宮イレブンが、右大腿(だいたい)骨骨肉腫のため闘病生活に入ったDF塚本泰史(24)に、開幕勝利をささげた。C大阪に圧勝し、昨季終盤まで降格の危機にひんしたチームが首位発進。クラブは今後手術を行う塚本を、今季中にリーグ戦のピッチに立たせたいと、選手登録を解除していない。目標の勝ち点55、5位以内を早々と決め、背番号2をピッチに迎え入れるつもりだ。

 誰もが背番号2の塚本のためのゴールだと思っていた。前半14分。大宮MF橋本の右CKが、そのままゴールネットを揺らして先制すると、選手は歓喜の輪の中からVサインをスタンドに向けた。「自分が決めたらやろうと思っていた。人のゴールやけどやったれ、と思ったら、みんなやっていた」とMF藤本。同44分、後半37分と得点を重ねるたび、観戦した塚本に向けて「2」を繰り出した。

 右大腿骨骨肉腫を公表している塚本はキックオフ直前、ピッチ中央にユニホーム姿で現れた。スタンドに一礼すると、敵味方関係なく大きな声援を受けた。試合後には、ピッチに降り立ち、張監督や藤本ら選手たちと抱き合った。「おれたちはやったぞ、と言われました。自分もがんばらないと、と思った」と明かし、「今日の試合は一生忘れられない試合。最高の1日でした」と目を潤ませた。

 開幕戦の勝ち点3は大きな意味を持つ。クラブ関係者は「手術後の経過次第だが、塚本には1分でもいいからリーグ戦のピッチに戻ってほしい。そのためには、チームが苦しい戦いをしていてはだめ。早々に勝ち点55、5位以内の目標達成を決めたい」と話す。そのためにも、今季の選手登録を解除しないという。

 両チームの選手が控室に戻ってからもサポーターから激励された塚本は、会見で「幸せだと思います。次は自分ががんばる番」と言い、こう締めくくった。

 塚本 自分の夢は代表に入りたいとか、W杯に出たいとかじゃなく、純粋にサッカーがしたいだけなんです。全力でピッチを走って、みんなと笑いながらサッカーをしたいだけ。

 大宮は連勝を、塚本はがん克服を目指し、それぞれ戦う。夢の実現に向けて、チームと塚本が“共闘”するシーズンが始まった。

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