骨肉腫と闘う:/29 転移も再発もなく、治療を終える=社会部・佐々木雅彦 /大阪

骨肉腫と闘う:/29 転移も再発もなく、治療を終える=社会部・佐々木雅彦 /大阪

昨年8月25日、最終となる第9クール後半分の抗がん剤が投与された。腎機能が落ちているため、量は前半分より減らされた。その夜、吐いた。体力も弱っている。どこまでしんどくなるのか怖い。しかし翌日、吐き気はおさまった。ついに化学療法による苦しさが過ぎ去ったのだ。

 27日の採血の結果、抗がん剤は順調に排出されていた。「来週の検査で再発が確認されなければ、9月4日には退院できます」と担当医。退院が現実のものになってきた。

 30日は衆院選の投開票日。新聞社は記者を総動員している。その取材に参加できない寂しさを感じるものだと思っていた。ところが退院が目前になったせいか、テレビの開票番組を楽しめた。

 9月1日、病棟で、車椅子の操作に困っている患者の姿を目にした。トイレに入るのに曲がり切れない。手伝うと礼を言われた。久しぶりのことだ。入院中は自分のことで手いっぱいになり、周りが見えていなかった。長期入院でとげとげしてきた気持ちも解けてきたようだ。

 1日と2日に検査し、転移も再発もなかった。治療は終わった。生還できた感慨にひたった。

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