米OSI買収額引き上げ公算、アステラ薬はがん治療薬強化へ

米OSI買収額引き上げ公算、アステラ薬はがん治療薬強化へ

3月9日(ブルームバーグ):米OSIファーマシューティカルズは、承認済みのがん治療薬から収益を出している数少ない米バイオテクノロジー企業の1社と位置付けられているため、アステラス製薬がOSIを買収するには価格引き上げを余儀なくされる公算が大きい。

OSIの株価は買収価格の引き上げ観測を背景に、アステラスの提示価格(1株当たり52ドル)を上回る水準に高騰している。2007年以降、実験中のがん治療薬4種類の権利を取得しているアステラスは買収により、OSIを利用してこれらの治療法を米当局承認に導くことができるほか、OSIが有する50人の新薬販売部隊も活用できる。

三菱UFJ証券の中沢安弘シニアアナリストは、OSI買収によって「米国のがん事業の基盤強化、開発、マーケティング、がんの専門医とのネットワークを手に入れることができる。アステラスとしてはここから20%くらい、1株当たり65ドルから70ドルを提示するキャパは持っている」としながらも、これまでの交渉の経緯からみて、もし引き上げたとしても限度があるだろうと説明した。

アステラスは主力薬の免疫抑制剤「プログラフ」の特許が米で切れて後発薬との競争にさらされているため、新たな収益源が必要。アステラスはOSIを買収すれば、同社としては初めて市販のがん治療薬を手掛ける事業を獲得できる。この薬品は進行性の肺腫瘍治療に使用される「タルセバ」で、2009年にOSIと提携先のロシュ・ホールディングに16億ドルの収入をもたらしている。

アステラスの株価は9日、前日比35円(1.1%)安の3295円で終了。8日のOSIの株価は米ナスダック市場で69セント(1.2%)安の56.30ドルで終了。アステラスが3月1日に買収提案して以来52%上昇している。

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