骨肉腫と闘う:/30 「憶病になれ」恩師の言葉胸に…=社会部・佐々木雅彦 /大阪

骨肉腫と闘う:/30 「憶病になれ」恩師の言葉胸に…=社会部・佐々木雅彦 /大阪

◇「憶病になれ」恩師の言葉胸に退院
 退院予定前日の昨年9月3日、担当医から「5年間、異常がなければ大丈夫」と説明を受けた。「再発防止には免疫力を落とさないこと。体を疲れさせないように」「5年生存率は8割」。10人中2人が死ぬ確率だが、生存率がもっと低いがんや治療もできないがんもある。8割であれば上出来だと自分に言い聞かせた。

 大学時代の柔道部の監督から便りが届いた。監督は10年前、奥様をC型肝炎のために亡くしていた。「原因は20代に受けた輸血。約30年後、両親の介護疲れが引き金となり発症してしまった。疲れは万病のもと。くれぐれも慎重に。臆病(おくびょう)者になることだ」。肝に銘じる。

 その日の夜。「文句ばかり言ってすみませんでした」と看護師に謝ると、「何でも言ってもらった方がいいんですよ」。担当医も私の疑問や不満にその都度、丁寧に応じてくれた。ありがたかったと思う。

 「明けない夜はない」とよく聞く。でも、死んでしまえば朝は来ない。私の場合、治る前提での治療だったことが何より幸いだった。翌4日午前10時、退院。妻(44)に寄り添われ、つえをついて病院を出た。

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