検診「異常なし」と通知後、がん確認 佐久市が賠償へ

検診「異常なし」と通知後、がん確認 佐久市が賠償へ

久市は16日、2005年10月に市の前立腺がん検診を受けた市内の70代男性の検査結果が「要精検(精密検査が必要)」だったのに、「異常なし」と誤って伝えていたと発表した。男性は07年2月に体の不調を感じて病院を受診、前立腺がんが確認された。現在は投薬治療を受け、病状は安定しているという。市は治療開始が遅れたことへの慰謝料と治療費の一部など計187万円余を賠償することで今月8日、男性と合意した。

 市によると、男性は血液中の前立腺特異抗原量を調べるPSA検査で、正常値の1ミリリットル当たり4ナノグラムを大きく上回る同86ナノグラムを示し、要精検と診断された。検診担当医から送られたデータを市保健課(当時)の臨時職員がパソコンに入力する際、要精検を示す「3」と入力すべきなのに、異常なしを示す「1」と入力。データと入力値を照らし合わせる確認作業でも見逃した。検査結果を伝える保健指導をした保健師も、異常値を示すデータを持っていたのにミスに気付かなかった。

 男性が病院を受診した際、担当医は「手術は困難」と判断、薬による治療を続けている。検診結果を不審に思った担当医の問い合わせで07年6月、市のミスが分かった。

 市は08年3月、保健指導をした保健師を戒告、いずれも当時の上司の係長2人を訓告、監督責任で副市長ら3人を口頭厳重注意した。男性の意向で公表していなかったが、開会中の3月定例市議会に賠償関連議案を提出するため明らかにしたという。

 柳田清二市長は記者会見で「男性と家族に身体的、精神的苦痛と不安をかけたことをあらためておわびする」と謝罪した。

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