個展:咽頭がんと闘う川崎の水島さん、「余命1年」宣告にも創作続け /神奈川

個展:咽頭がんと闘う川崎の水島さん、「余命1年」宣告にも創作続け /神奈川

◇「生きてきた証しを」--きょうから
 咽頭(いんとう)がんと闘い続ける川崎市麻生区の芸術家、水島一生(かずお)さん(62)の個展が20日、同区上麻生の「ギャラリー華沙里(かさり)」で始まる。余命1年と宣告されてから2年余り。声を失ったが創作意欲は消えず、これまでの作品約200点を披露する。水島さんは筆談で「生きているうちにやりたかった。もう最後だと思う」と語っている。【笈田直樹】

 「みんなの優しさが生きる力になっている」。自宅の居間で座椅子に腰掛け、水島さんは携帯型のホワイトボードにペンを走らせた。気管切開の手術を受けたため、声は出ない。食事も取れなくなり、点滴で栄養補給する生活だ。自ら「生きているのが不思議」としながら、周囲の温かい支えに「つらくても楽しい毎日」と笑う。

 がんが見つかったのは07年1月。放射線治療で一時回復したが、同11月に再発し、医師から「手術をしなければ余命1年」と宣告された。しかし「生きることと、ただ息をすることとは違う」と手術を拒否、残された時間を創作活動に使おうと決意。個展や展覧会のプロデュースなどに力を注いだ。09年5月、伊豆高原で個展を開いていた時、息が詰まるようになり、気管切開の手術を受けた。同12月には食事がのどを通らなくなった。体力は目に見えて衰えたが気力で活動を続けてきた。

 作品は、ガラス絵や版画、かまぼこ板絵など幅広い。丸と三角、四角のシンプルな形を組み合わせて描くのが特徴で、「人がやらない新しいこと」に挑戦してきた。

 今回の個展は、10代からモチーフにしてきた「ほとけ」の油彩、版画、ガラス絵などを展示する。「病人の作品じゃなく、水島一生の作品。今まで生きてきた証し。ただ感じたまま見てほしい」と考えている。体調がよければ会場に足を運ぶつもりだ。

 23日まで、午前11時~午後6時(最終日は午後5時まで)。入場無料。「みんなに持っていてほしい」との思いから、作品購入者には同額の作品をもう1点プレゼントする。問い合わせ先は同ギャラリー(044・954・2333)。

トラックバック&コメント

この記事のトラックバックURL:

まだトラックバック、コメントがありません。


ゴールドリボンウオーキング:小児がんを支援 千代田で来月24日、参加募る /東京 »
« 【ATL-成人T細胞白血病-制圧へ】HTLV1総合対策を 与野党議員に患者団体要望 江田康氏「議連つくる」