中外 抗がん剤ハーセプチン HER2陽性進行・再発胃がんの効能追加を申請

中外 抗がん剤ハーセプチン HER2陽性進行・再発胃がんの効能追加を申請

中外製薬は3月19日、乳がん治療薬「ハーセプチン」(一般名=トラスツズマブ(遺伝子組換え))のHER2陽性進行・再発胃がんの効能追加について、厚生労働省に同日付で承認申請したと発表した。申請は国際共同フェーズ3のToGA試験に基づくもの。同試験では、フッ化ピリミジン系抗がん剤とシスプラチンの併用患者にハーセプチンを加えた結果、全生存期間が有意に延長することが確認された。この試験で使用したフッ化ピリミジン系抗がん剤は「静注5-FU」か同社の「ゼローダ」(同カペシタビン)で、同社はゼローダに関しても同日付でHER2陽性進行・再発胃がんの効能追加を申請した。

日本で胃がんは、がん部位別死亡数で第2位(男性2位、女性3位)となっている。2010年の年間新規胃がん罹患患者数は約11万人との推計がある。進行・再発胃がん患者数は約3万人で、このうちHER2陽性の患者数は6000~7000人とされる。

ToGA試験は欧州とアジアを中心に24か国で実施され、HER2陽性の進行・再発胃がん患者594人が参加した。このうち日本人は102人。患者はフッ化ピリミジン系薬剤(静注5-FUまたはゼローダ)とシスプラチンを投与した群(以下、化学療法群)と、化学療法群にハーセプチンを加えて投与した群に無作為に割り付けた。その結果、主要評価項目の全生存期間(中央値)はハーセプチン併用群が13.8か月、化学療法群が11.1か月で、ハーセプチン併用群で統計的に有意な延長を示した(ハザード比0.74(95%信頼区間0.60-0.91、p=0.0046)。また、HER2強陽性の患者の全生存期間(中央値)は、ハーセプチン併用群で16か月、化学療法群が11.8か月だった。一方、安全性は、これまでにハーセプチンや併用した化学療法で報告されている範囲内のもので、忍容性が認められたという。

ハーセプチンの適応はHER2陽性の転移性乳がんや乳がん術後補助化学療法で、2009年国内売上高は297億円(前年比=60億円増)。ゼローダの適応は手術不能か再発乳がんや、結腸がん術後補助化学療法で、09年国内売上高は66億円(同18億円増)。

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