福井県立病院、陽子線がん治療施設公開

福井県立病院、陽子線がん治療施設公開

来春に治療開始、病巣を層で狙い撃ち
県が県立病院(福井市四ツ井)で進めてきた陽子線がん治療施設の整備がほぼ終わり24日、報道陣に公開された。従来のエックス線治療と比べて副作用が少ないのが特徴で、全国で7施設目。治療効果を高めるため、がん病巣をいくつかの層に分け、陽子線でそれぞれの層を狙い撃ちする世界初のシステムを採用した。

 放射線の一種の陽子線を、最高で光の速度の70%まで加速し、がん細胞に照射して破壊する仕組み。エックス線とは逆に、体表よりも奥で破壊力を発揮するため、病巣にピンポイントで照射できる。鉄筋コンクリート造の地上3階、地下1階建てで、延べ約5900平方メートル。2008年8月に着工した。総事業費は約94億円で、大半は原子力発電所などの立地自治体への「電源立地地域対策交付金」で賄った。

 陽子線がん治療施設は、国立がんセンターなど、専門性の高い病院に併設するのが一般的で、総合病院への設置は珍しい。1階は三つの治療室や、陽子線の加速装置を備える。2階はがんの正確な位置や形を調べるためのCTシミュレーター室など、主に検査に活用。3階には職員の執務室や共同研究室がある。

 陽子線の出力調整などを経て、来年3月に治療を始める。治療の対象は肝臓、前立腺など7種類のがんを予定しており、医師4人を配置する。医療保険の適用外で、照射回数が20回までの基本料は240万円(上限が260万円)。

 オープン5年目で年間200人、将来的には年間400人の治療を目指している。同病院で記者会見した山本信一郎院長は「他府県からも患者を受け入れたい」と強調した。

トラックバック&コメント

この記事のトラックバックURL:

まだトラックバック、コメントがありません。


ハワイ在住日系人女性、リンパ浮腫 渡日治療 »
« 陽子線 がんに立体照射