治療士、がん闘病体験記…石巻赤十字病院・大塚さん

治療士、がん闘病体験記…石巻赤十字病院・大塚さん

手術2度「元気に働いています」
石巻赤十字病院でリンパ浮腫セラピスト(治療士)としてがん患者と接している石巻市の大塚弓子さん(31)が、自らのがん闘病の経験をつづった「ミラクルガール」を出版した。

 「こんなに元気で働いているがん患者がいることを知ってもらい、大勢の患者を勇気づけたい」と笑顔で話す。

 大塚さんは秋田市出身。高校3年の時、甲状腺がんを発病、26歳で再発した。治療への不安や「死ぬって何だろう」と恐怖を感じながら、2度の手術と闘病生活を送った。

 医師や同室のがん患者と接するうち、「人の心と体を癒やして治せる仕事がしたい。そのためにも生きたい」と決意。曲折を得て仙台市内の針きゅうの専門学校を卒業、2006年に針きゅう師の資格を取得した。その後も勉強を続け、リンパ浮腫セラピストの資格も得た。リンパ浮腫は、がん治療によるリンパ節切除などで発症する病気だ。07年7月から同病院のリンパ浮腫外来に勤務している。

 出版のきっかけは、2度目の入院中に聞き、今も頭に残るある患者の一言だった。「小説や映画では、がんで亡くなる話ばかり。死なない人の話はないのか」――。

 自身の2度にわたる闘病生活の中で書きためた日記や、集めたがんに関する記事、資料が、パソコンに保存してあった。「これを世の中に出そう。出さずに死ねない」。昨年暮れ、出版社に原稿を持ち込んだ。

 著書の中で、大塚さんは「朝に食べたおにぎりがおいしかったこと。空がきれいな青空だったこと。仕事ができることなど、日常の小さなことが私にとって、すべて奇跡です」などとつづっている。「小さい奇跡を積み重ねたら、どんな大きな奇跡がやってくるか、楽しみ」と常に前向きだ。

 「ミラクルガール」は無明舎出版から1575円で販売中だ。

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