マージャンで骨髄移植支援 「恩返し」に普及活動

マージャンで骨髄移植支援 「恩返し」に普及活動

慢性骨髄性白血病を骨髄移植で克服した美馬市職員の山口明大(あきひろ)さん(33)=徳島市八万町=が、5年前から全国各地で開くマージャンのチャリティー大会を通じて骨髄移植の普及に力を注いでいる。マージャンの競技プロとしても活動している山口さんは「今の自分があるのはドナー(骨髄提供者)のおかげ」と、会場では募金や骨髄バンクへのドナー登録を熱心に呼び掛けている。

 山口さんが白血病を発症したのは2001年6月。同年4月に脇町(現美馬市)職員に採用された直後だった。血液1マイクロリットル当たり3500~9000個が正常とされる白血球が18万個に急増。担当医から「2、3日の命」とまで告げられ、「目の前が真っ暗になった」という。

 すぐに抗がん剤治療を始めたが、副作用による激しい嘔吐(おうと)や下痢、高熱が続いた。過酷な闘病生活の中、悩んだ末に骨髄移植を決意。しかし、弟と妹は白血球の型が一致せず、わらにもすがる思いで骨髄バンクに登録した。半年後にドナーが見つかり、02年5月に移植手術。03年1月には職場復帰を果たした。

 「この時の喜びは生涯忘れない。骨髄バンクを支援したい」。脇町高校時代からマージャンが好きで、99年に協会団体認定のプロになった山口さんは、マージャンで恩返しをしようと決意。05年9月に東京で初のチャリティー大会を開いた。賛同した仲間42人が集まり、募金5万2千円を全国骨髄バンク推進連絡協議会に寄付した。

 チャリティー大会は、これまでに徳島を含めて7回開催。参加者は順調に増え、同時に行うチャリティーオークションも盛況で、寄付金の総額は123万円に達した。

 山口さんは県内や東京、関西で開かれるマージャンイベントにゲスト出演するなどして、骨髄バンクへのドナー登録を訴えている。また、近く県内で設立される骨髄バンク推進協議会とも連携し、啓発イベントを計画している。

 山口さんは「一度はあきらめかけた命。骨髄移植の普及や啓発にささげることができれば本望だ」と話している。

 骨髄移植 白血病や再生不良性貧血の治療のため、健康な人から採取した骨髄液を白血球の型が合う患者の静脈に点滴で注入する。親兄弟などの血縁者間移植と、骨髄バンクが仲介する非血縁者間移植がある。全国のドナー登録者数は2月末現在で35万6081人。県内は全国最低の1629人にとどまる。全国で毎年2000人以上が骨髄移植を希望するが、ドナーからの移植につながらないケースが4割に上る

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