作家・井上 ひさしさん、肺がんのため死去 4カ月の闘病生活中も執筆活動続ける

作家・井上 ひさしさん、肺がんのため死去 4カ月の闘病生活中も執筆活動続ける

昭和を代表する作家が亡くなった。テレビ人形劇「ひょっこりひょうたん島」の台本などを手がけた作家・井上 ひさしさんが9日、息を引き取った。75歳だった。
2004年10月、井上さんは「世界っていうのは、99%つらいことばっかり、悲しいことばっかりなんですけど、『1%ぐらい光明を』と思っているからこそ、人間は一生懸命生きているわけですよね」と話していた。
昭和を代表する作家が9日、静かに息を引き取った。
井上 ひさしさんが、神奈川・鎌倉市の自宅で、肺がんのため亡くなった。75歳だった。
井上さんの三女・麻矢さんは「病院から戻ったら、少し体調も落ち着いて、ちょっとゆっくりできるのかな、なんて思っていた矢先のことだったので、私どもも大変残念に思っています」と話した。
井上さんは2009年10月末、肺がんと診断され、11月から抗がん剤治療を始めていたという。
1964年から5年間続いたテレビ人形劇「ひょっこりひょうたん島」の生みの親である井上さんは、この台本を共同で手がけたほか、テーマ曲の作詞も担当し、一躍人気を集めた。
その後、1972年8月には、小説「手鎖心中」で直木賞を受賞。
東北地方の村が日本から独立する様子を描いた小説「吉里吉里人」などで人気を博した。
また、多彩な分野で才能を発揮。
戯曲やエッセーなどのほか、アニメ「ひみつのアッコちゃん」の主題歌も作詞。
人気アニメ「ムーミン」のテーマソングの作詞も手がけた。
東京・渋谷区の新国立劇場では現在、井上さんが台本を書いた戯曲「夢の裂け目」が公演されている。
劇場では、訃報(ふほう)を知らせる紙が張り出され、隣には井上さんの著書が並べられている。
劇場を訪れた人は、「こちらの劇場に来て、初めてお亡くなりになったことを知りまして、かなりショックを受けています」と話した。
井上さんは、自らの死について生前、「そうですね、仕事をしながらポクッと死ぬのが、最後の望みですかね」と語っていた。
この言葉通り、4カ月の闘病生活の中でも、執筆活動は続けていたという。
井上さんは「小説が、もし劣勢だとすれば、小説が頑張ればいいですし、劇作家も演劇人も頑張ればいいですし。そうやってやっていくことが、日本の力が少しずつ分厚く、根深いものになっていくんじゃないでしょうかね。と、僕は信じてます」と話していた。

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