ミケルソンが4年ぶり3度目のV 乳がん克服の愛妻に捧げる

ミケルソンが4年ぶり3度目のV 乳がん克服の愛妻に捧げる

◇マスターズ<最終日>
 ▽11日米ジョージア州・オーガスタ・ナショナルGC(7435ヤード、パー72)▽賞金総額750万ドル、優勝135万ドル▽快晴、気温25度、弱風▽48選手

 【オーガスタ(米ジョージア州)竹村和佳子】この日ただ一人ノーボギーだったフィル・ミケルソン(39)=米国=が混戦を制した。5バーディー、67で通算16アンダーまで伸ばし、2位のリー・ウェストウッド(英国)に3打差をつけ、4年ぶり、通算8人目となる大会3勝目を挙げた。米ツアーでは今季初、通算38勝目。タイガー・ウッズ(米国)は2イーグルを記録しながらも、出入りが激しく通算11アンダーの4位。初出場ながら、日本勢で唯一決勝に残った池田勇太(24)=日清食品=は、2連続バーディー締めでスコアを1つ縮め、通算2オーバーの29位だった。

 愛妻に歩み寄ったミケルソンは1分近く抱きしめ、短いキス。目元をぬぐい、3人の子どもたちも抱きしめてスコア提出所へ向かった。「特別な日で、とても心に残る1週間。それをエイミーと子どもたちと共有できたことは、言葉にできないほど素晴らしい」。3枚目のグリーンジャケットを着ての優勝スピーチでは「妻の…」と言いかけ、言葉を詰まらせた。

 昨年5月にエイミー夫人、直後に母・メアリーさんにも乳がんが見つかった。ミケルソンは即1カ月欠場して検査に付き添った。6月の全米OP前戦に出場し、「エイミーの病室にトロフィーを飾って励ますんだ」と意気込んだが惜しくも2位。

 その後、本格的に放射線治療を始めた夫人の看護をするため、8月の全米プロまで1カ月半欠場。この間には全英OPがあり、この欠場でメジャー連続出場が61でストップしたが、「家族の方が大事なんだ」と意に介さなかった。

 かつてはメジャーで優勝できず「無冠の帝王」とも言われたが、04年マスターズで初優勝を挙げると、以来6年間でマスターズ3勝、全米プロ1勝。特にマスターズは出場18回中13回トップ10入りと抜群の相性を誇る。「完ぺきなショットじゃなくてもリカバリーでパーを拾えるので、ここでは楽に回れる」とマスターズ巧者は言う。

 象徴的だったのが13番。木の後ろから軽くフェードをかけて木を避け、6番アイアンで207ヤード先のピンを狙い、見事1・2メートルに2オン成功。イーグルパットは外したが、観客を魅了した。この日ただ一人ノーボギーだった“最強レフティー”は、「このコース、ここでの週末が大好きなんだ」と幸せそうな笑みを浮かべた。

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