子宮頸がん ワースト県を先進県に

子宮頸がん ワースト県を先進県に

子宮頸(けい)がんのワクチンが昨年12月に国内でも発売された。だが保険が利かず、高額な接種費用負担がネックで接種率が上がらない。
 一部自治体では費用助成も始まったが、子宮がんの死亡率全国ワーストの沖縄県や県内自治体は「検討はこれから」と動きが鈍い。
 ワクチンは100カ国以上で承認され、約30カ国で費用の公的助成も行われている。守れる命がある。基地問題に限らず、国民、県民の命を守るために行政はある。不作為の罪も重いと認識し、助成検討を急ぎたい。
 子宮がんは検診の精度や治療方法の普及と向上で、1960年以降は全国的に死亡率は減少傾向にある。
 それでも世界中で毎年27万人以上、日本でも約3500人が子宮頸がんで死亡している。
 発症者数は国内で毎年1万5千人にも達する。20~30代の女性に限れば、がん死因の1位だ。
 県内での子宮がん死亡率は10万人当たり6・6人(2005年)で全国平均(5・1人)を上回り全国最悪となっている。
 子宮がんの約7割を子宮頸がんが占める。死亡率の高さは受診の遅れが要因で、発見時のがんの進行度の高さが県内の特徴だ。
 琉球大学の調査では進行子宮がんの患者のうち7割が「5年以上未受診」「受診経験なし」だった。
 初期に発見できれば完治率も高いが、発見遅れで命まで失う。症状のない初期段階での発見には、検診率の向上も重要な鍵だ。
 子宮頸がんの主因はヒトパピローマウイルス(HPV)で、性交渉などで女性の8割が一度は感染するという。「唯一予防できるがん」といわれるのは、ワクチンがあるからだ。
 早期発見でも治療の過程では子宮摘出という事態も少なくない。予防の大切さがそこにある。
 HPVワクチンの接種普及には行政の役割が不可欠だ。なにしろワクチン接種は半年で3回の実施が必要で、費用は計5万円前後と高額だからだ。
 佐賀県小城市では4月から中学2、3年生を対象に接種1回当たり7500円を助成。東京都渋谷区も4月から10代に1回1万円の助成を始めている。
 死亡率ワーストの沖縄だ。ワクチンの周知と同時に国補助も含め公的助成の検討を急ぎ、命を守るがん対策先進県に転換したい。

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