学校のアスベストで中皮腫 教諭が全国初の公務災害認定へ

学校のアスベストで中皮腫 教諭が全国初の公務災害認定へ

アスベスト(石綿)が吹き付けられた小学校体育館で勤務し、中皮腫で平成14年に死亡した滋賀県東近江市の教諭、古澤康雄さん=当時(56)=について、地方公務員災害補償基金本部(東京)審査会が、「公務に起因したと認めるのが相当」として、公務災害を認定しなかった県支部と同審査会の裁決を取り消したことが22日、分かった。裁決をうけ県支部が近く正式に公務災害として認定する。

 基金本部によると、教諭の石綿による公務災害認定は全国初。学校施設では昭和30年ごろから体育館などで石綿が使われており、影響が広がる可能性がある。

 支援団体や裁決書によると、古澤さんは昭和48年4月から3年間、滋賀県甲西町(現・湖南市)の岩根小学校で勤務。48年11月に同小で火災が起き、約2カ月間、臨時職員室が設けられた体育館で過ごした。平成13年に中皮腫の診断をうけ、翌年死亡した。

 同小体育館に石綿が吹き付けられていたことを知った遺族は17年「飛散した石綿を吸い死亡した」として同基金県支部に公務災害を申請。だが、県支部は「飛散事実が確認できない」として却下。不服申し立てした県支部審査会にも棄却されたため、20年に本部審査会に再審請求した。

 本部審査会は、当時の教職員らの証言から今年3月29日付で、裁決を取り消した。行政不服審査法では、県支部は本部審査会の決定に従うことが義務づけられている。

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