伊万里にホスピス開設

伊万里にホスピス開設

末期がんなどの患者を受け入れる緩和ケア病棟(ホスピス)が、伊万里市山代町楠久の西田病院(西田博院長)に設置されることになった。年内に病棟建設を終え、来春にも患者の受け入れを始める。これまで西部医療圏(伊万里市・有田町)にはホスピスがなく、患者は佐賀市や唐津市、長崎県佐世保市の病院に行く必要があった。西田院長は「患者だけでなく、家族の負担も大きい。病棟が地域のがん相談の窓口になれば」と、18床の設置を決めた。(伊豆丸展代)

 県の調査では、がんによる県内の死亡者数は2008年が2724人、西部医療圏では252人。現在、県内には県立病院好生館(佐賀市)に15床、河畔病院(唐津市)に18床のホスピスがあるが、好生館の場合、入院を数カ月待つ必要があるほど病床数が不足している。

 西田病院は3年前にホスピス設置の検討を始め、ホスピスを担当する医師1人、看護師6人を確保した。看護師は県内外の病院で研修を受け、「緩和ケア認定看護師」の資格を取得している。

 緩和ケア病棟開設準備責任者の石橋亜矢・主任看護師(43)は、久留米大学病院(福岡県久留米市)で半年間の研修を受け、「患者はインターネットや本で、がんについてたくさん学んで来る。患者が望むような痛みのケアをしなければ、と思った」という。今月、好生館から同院に赴任した香川嘉彦・専任医師(36)は「『入ったら亡くなるまで病棟』ではなく、少し状態が良ければ家にも帰れるようなケアを採り入れたい」と考えている。

 同院の敷地に平屋建ての病棟を建設。病室からすぐに屋外に出られるようバルコニーを設け、つらい時に他人に涙を見られないように、こもれる部屋も造る予定。西田院長は「伊万里から遠い病院で手術を受けた後、地域での受け皿になれるよう努める。将来的には、患者やボランティアの協力を得ながら看護実習や児童生徒の『命の教育』の場にもしたい」と話した

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