酸性雨でがんになる!…噂の連鎖反応で“パニック状態”=中国

酸性雨でがんになる!…噂の連鎖反応で“パニック状態”=中国

 「本日から28日まで、強烈な酸性の雨が降る。雨水に触れると、皮膚(ひふ)がんになる可能性がたかい」――。広東省内で22日、こんな噂(うわさ)が飛び交った。専門家は否定したが、インターネットや携帯電話で噂は次から次に広まり、一時はパニック状態になったという。中国新聞社が報じた。

  原因とされたのは、アイスランドの火山噴火。「上空に吹き上げられた火山灰が中国に到達しつつあるが、硫黄(いおう)化合物を多く含むので、強烈な酸性雨をもたらす」、「750年に1度の現象で、雨水に触れると、皮膚がんになる可能性が高い」との噂が急拡大した。

  最初に広めた人物は特定されていないが、インターネットの掲示板には同様の内容の書き込みが延々と続く状態。携帯電話やメールで、知人に知らせる人も多かった。

  広東省韶関市気象台の専門家、張録青氏は取材に対して「最近のデータでも、雨水のpHは5.6以下にはなっておらず、強烈な酸性ではない。風は比較的強く、大気中に酸性物質が停留する状況でもない。28日ごろまで雨は続くが、750年に1度の酸性雨というのは、まったくのデマ」と説明した。

  中国では環境問題に強い不安を感じる人が多いことも、「皮膚がん」の噂が拡大した背景にあると、考えられる。

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◆解説◆
pHは、水溶液の酸・アルカリ度を示す指標。中性の場合7で、7未満は酸性、7より大きければアルカリ性。一般に雨水のpHが5.6以下の場合、酸性雨と呼ぶ。酸性雨の最大の原因とされるのは、火力発電所や工場から排出される、二酸化硫黄(亜硫酸ガス)などの硫黄化合物。中国では石炭を燃やす旧式の施設も多く残り、酸性雨の原因物質を特に多く大気中に放出している国のひとつ。

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