僕たちのがん体験、闘病中の君に届け 無料誌発行で応援

僕たちのがん体験、闘病中の君に届け 無料誌発行で応援

がんを患ったことのある若者たちが、がんと闘う子どもらを支えたいと支援団体をつくり、自らの体験談などを載せたフリーペーパーを発行した。「全国のがん拠点病院や小児医療センターに置いてもらいたい」と話している。

 団体は、30歳未満のがん患者の支援を目的とした「STAND UP!!」。昨年夏に結成され、がんの闘病体験を持つ高校生から31歳までの27人が集まった。

 代表は浜松医科大6年の松井基浩さん(23)。神奈川県鎌倉市に住んでいた高校1年の時、悪性リンパ腫と診断された。国立がんセンター(現国立がん研究センター)中央病院の小児科に8カ月入院し、さらに1年半の通院生活を送った。いまも年3回、経過観察を受けている。

 入院当初は「なぜ自分が」と落ち込んだが、年下の子どもたちが抗がん剤の副作用に不平も言わず、病気と向き合っている姿に励まされた。「医師になりたい」と思うようになった。退院後、入院している仲間を思い、勉強した。高校3年の12月まで2週間に1回の通院が続いたが、医科大に現役で合格。将来は小児がんの専門医になるつもりだ。

 医療の世界をめざす仲間たちも多い。骨肉腫で右足を切断した男子大学生は臨床検査技師を目指し、骨盤の肉腫だった男子大学生は、小児患者を精神的にサポートする専門職を目標にしている。

 「自分たちの体験を、闘病中の子どもや若い患者に役立てられないだろうか」。松井さんが中心となってメンバーを募り、手始めにフリーペーパーを作ることにした。

 製薬会社などに資金協力を求めた。父親をがんで亡くしたグラフィックデザイナーが無料で誌面のデザインを引き受けてくれた。
B5判32ページ。初回は2万5千部で、幼い時にがんを経験したシンガー・ソングライターのインタビューやメンバー10人の体験談、患者50人に「復学して一番困ったこと」などを尋ねたアンケート、闘病を支えてくれた贈り物の紹介などを載せた。

 松井さんは「子どもや20代の患者は就学や就職、結婚など退院後の生活への不安が大きい。フリーペーパーで少しでも勇気づけられたらうれしい」と語る。年1度の発行をめざしている。問い合わせは、「STAND UP!!」(cancer.survivers.have.dreams@gmail.com)へ

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