抗がん剤「アービタックス」で因果関係否定できない死亡が2例

抗がん剤「アービタックス」で因果関係否定できない死亡が2例

メルクセローノ社の抗がん剤「アービタックス注射液100mg」(抗EGFR抗体医薬)について直近約1年間(2008年9月19日-10年2月15日)で、因果関係が否定できない心不全が2例報告されており、いずれも死亡していたことが、厚生労働省がこのほど公表した「医薬品・医療機器等安全性情報」第268号で明らかになった。
また、重度の下痢の副作用も5例報告されており、このうち腎不全に至った症例が2例あったという。この副作用による死亡例はなかった。
 これらを受けて、同省は添付文書の「副作用(重大な副作用)」に「心不全」と「重度の下痢」を追記するよう指示し、観察を十分に行い、異常などが認められた場合は適切な処置を行うよう注意喚起した。

 また、海外文献では、がん腫瘍内に存在するKRAS遺伝子に変異がある患者に対しては有効性がないとされていることから、同省は添付文書の「効能・効果に関連する使用上の注意」を改め、KRAS遺伝子の変異の有無を考慮した上で、適応患者の選択を行うことを求めた。
 関係企業が推計した年間使用者数は09年で約1500人。

 このほか、スタチン系の高脂血症治療薬について、約3年間(06年4月1日―09年11月25日)で因果関係が否定できない間質性肺炎の副作用報告が7例あったことも明らかにした。このため、スタチン系薬剤6成分と、スタチン系のアトルバスタチンとカルシウム(Ca)拮抗薬アムロジピンの配合剤について、添付文書の「副作用(重大な副作用)」に「間質性肺炎」を加え、長期投与でも発熱や呼吸困難などが認められた場合は投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与などの適切な処置を行うこととした。

トラックバック&コメント

この記事のトラックバックURL:

まだトラックバック、コメントがありません。


「県がん対策推進条例」の制定を 県がん患者会連合会が知事に要請 »
« ついに“健康格差”が広がり始めた!?がんでも病院に行けないワーキングプアたち