子宮頸がん予防ワクチン接種 成田市助成

子宮頸がん予防ワクチン接種 成田市助成

 予防できるがんと言われる「子宮頸(けい)がん」について、成田市が今年度から県内の自治体で唯一、予防接種費用の助成を始めた。導入を検討している他の自治体は成田市の状況に注目している。(高橋友佳理)

 子宮頸がんは子宮の入り口にできる女性のがんで、ヒト・パピローマ・ウイルス(HPV)というウイルスによって起こる。国内では年間約1万5千人が発症し、約3500人が亡くなっている。ウイルスは性交渉によって感染するため、10代前半にワクチン接種すれば7割以上が予防できるとされる。

 だが、半年間で3回接種する必要があり、合計で6万円前後と費用がかかる。

 成田市が助成を決めたのは、小泉一成・同市長の妻由美子さんが子宮体がんを患い、今年1月に亡くなったことが影響している。同じ「子宮がん」でも、子宮体がんは子宮本体の内膜にでき、予防接種で防げない。子宮がんへの関心を強めていた小泉市長は昨年末、子宮頸がんワクチンのことを報道で知り、「防げるガンなら防ぐ手立てをしたい」と、年明けに、半額を助成することを決めた。

 対象は市内に住む小学5年生以上中学3年生以下の女子で、接種後2年以内に申請すれば、1回の接種につき9千円を上限に、費用の半額が市から払い戻しされる。市は2010年度の当初予算に900万円を計上。計千件、約330人分を想定している。

 まだ市民に知られていないためか、13日現在で申請は2件。問い合わせも1日に1件あるかないかという。市健康増進課は、小中学校に直接話しに行くなど、PRに力を入れていくという。

 県は自治体間で温度差があると見て4月中旬、県内の全市町村に子宮頸がんワクチンに対する考え方を調査。助成を検討している自治体は多いが、実施を明確に決めた自治体は成田市の他になく、課題として(1)財政的負担(2)国の位置づけが不明確(3)他のワクチンとの優先度の問題、をあげていることが分かった。

 成田市の隣の富里市は「成田市の状況を見ながら、前向きに導入を検討したい」とする。他のワクチンとの兼ね合いもあるので、希望者がどれほどいるのかなどを検証して決めるという。浦安市も「市民や議会の要望もあり、医師会の先生と検討を始めている」。

 一方、千葉市は「課題としては受け止めているが、接種費用の問題が大きい。国が必要な予防接種は位置づけるべきで、時期尚早」。富津市も「日本で導入して日が浅く、機が熟していない」としている。

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