子宮頸がん予防ワクチン--助成自治体県内ゼロ

子宮頸がん予防ワクチン--助成自治体県内ゼロ

1日に約7人が死亡しているとされる子宮頸(けい)がんを予防するワクチン接種について、県内の医療関係者から公費助成を求める声が上がっている。製薬会社の調査によると、全国では約40の自治体が接種費用を負担しているが、県内ではいまだゼロ。ワクチンの存在そのものや、10歳代前半での接種が望ましいことなど、正確な情報も十分に周知されておらず、課題も多い。(川口知也)

 県医療政策課によると、子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因。性交渉などでうつるため、女性の8割以上が感染しているとされる。

 予防ワクチンの接種は、性交渉前の10歳代前半が望ましく、米国などではワクチン接種は一般的となっているが、国内では昨年10月に初めて承認され、12月から、産婦人科や小児科で接種できるようになった。しかし、必要な3回の接種に、計約4万~6万円もかかるという。

 「負担が大きいため、公費の助成制度がなければ接種は広がらない」と森崎正幸・日本産婦人科医会長崎県支部副支部長は指摘する。森崎さんが院長を務める産婦人科医院では、これまでに、接種を受けたのは、10歳代の3人、20歳代の2人だけだ。

 同支部は、県に助成制度をつくるよう要望したが、動きはないという。助成を検討している自治体もあるが、財政負担が大きく、国の動向などを見守っている状況で、今のところ、導入に踏み切る自治体はないという。森崎さんは「長崎は全国的に見てもがんによる死亡率が高く、予防に力を入れてほしい」と訴える。

 県医療政策課の藤田利枝医師は「ワクチンで防げることもほとんど知られてなく、広報不足は否めず、改善していきたい。高額だが、ぜひ接種を心掛けてほしい」と呼びかけている。

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