微小物質運ぶ繊維のレール 京大、がん早期診断にも

微小物質運ぶ繊維のレール 京大、がん早期診断にも

極めて小さな人工繊維が“レール”として機能し、タンパク質などの微小な物質を運ぶ性質があることを、京都大の池田将助教(超分子科学)らのチームが突き止め、17日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に発表した。

 池田助教は「血液中のタンパク質をこのレールで運ばせて取り出せれば、がんの早期診断などに役立つ可能性がある」と話している。

 チームは、水になじみやすい性質とそうでない性質を併せ持った「両親媒性分子」を合成し、直径10~100ナノメートル(ナノは10億分の1)の人工繊維を作った。繊維内では分子が川の流れのように運動するため、分子に結合したタンパク質や粒子が繊維をレールにして移動する。

 少なくとも5マイクロメートル(マイクロは100万分の1)移動し、繊維に電気をかけることで、移動方向も制御できるという。

 実際に生物の細胞内でも、神経伝達物質などの生体物質をいろいろな場所へ効率良く輸送するため、繊維状の構造が発達している。研究チームは人工繊維の研究が細胞メカニズムの解析にもつながると期待している。

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