中皮腫死者救済率5割 石綿被害認定で環境省公表

中皮腫死者救済率5割 石綿被害認定で環境省公表

アスベスト(石綿)被害で中皮腫となり死亡した人のうち、労災や石綿健康被害救済法などによる各制度で救済された割合が54・38%にすぎないことが21日、環境省の公表したデータで明らかになった。同省の中央環境審議会の小委員会で報告されたもので、同様のデータの公表は初めて。

 中皮腫の患者は、ほとんどが石綿によって発症するとされる。中皮腫でさえ半分は救済されていないことがデータで裏付けられ、それ以外の疾患救済の厳しい現実が浮かび上がった。

 データは、中皮腫が死因として確定できる記録が残る1995年から2008年の認定状況を元に作成。死者の合計1万1212人のうち、各制度で救済された人は6097人だった。95~97年は、救済率が3割に満たなかった。

 また、この日は関係者からのヒアリングを実施。中皮腫で夫と長女を亡くした古嶋右春さん(76)=明石市=と、患者を支援する尼崎労働者安全衛生センターの飯田浩事務局長は「被害者と家族が安心して生活できる制度に改善を」と訴えた。

 クボタ旧神崎工場周辺で被害が深刻な尼崎市健康福祉局の鈴井啓史課長は、(1)周辺住民の被害に配慮した法改正(2)長期療養者への制度拡充(3)救済制度に健康診断を取り入れる‐の3点を主張した。

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