乳がん発症抑制 DNA修復の仕組み解明 理研

乳がん発症抑制 DNA修復の仕組み解明 理研

乳がんや卵巣がんの発症を抑えるため、損傷した遺伝子の本体「DNA」(デオキシリボ核酸)の修復を手助けするタンパク質を、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市中央区)の研究チームが発見した。このタンパク質は、DNAを修復する機能がある別のタンパク質を、損傷したDNAまで誘導する働きがあるという。英科学誌「ジャーナル・オブ・セル・サイエンス」に掲載された。

 細胞内のDNAは、紫外線を浴びたり化学物質を体内に取り込んだりすることで損傷するが、細胞内にある特定のタンパク質にはDNAを修復する機能が備わっている。がんはその修復が不十分な状態が続くことが一因とみられている。

 乳がんや卵巣がんは、タンパク質「BRCA(ブルカ)2」などの遺伝子が変異し、DNAを十分に修復できなくなって起こりやすくなる。これまで、正常なBRCA2が損傷したDNAをどのように見つけ、近づくのかについて、詳細は分かっていなかった。

 研究チームは、ヒトの培養細胞を使って調査。BRCA2がDNAを修復する際、「MRG15」という別のタンパク質が折り畳まれたDNAをほどき、見つけやすくしていたことが分かった。MRG15が減ると、DNAが修復されにくくなることも確認した。

 中山潤一チームリーダー(39)は「MRG15が損傷したDNAをどのように見つけるのかが分かれば、乳がんなどの予防や治療に役立つ可能性がある」と話している。

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