がんと向き合う:/2 検診、ぜひ受けて /石川

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◇早期発見で治る可能性高い
 初期なら92%、末期なら16・9%--。実に5倍もの差があるこの数字は、がんが見つかった時の「5年生存率」だ(がんの統計09)。早期発見できれば治る可能性が高いことも示し、厚生労働省は「がん検診」を推奨。全国の市町で、40歳以上を対象に胃がん・肺がん・大腸がん・乳がん、20歳以上向けに子宮がんの5種類の検診を実施している。

 しかし、現実は「受診率がなかなか上がらない」と、恵寿総合病院・健康管理センター(七尾市)の所長、根上昌子医師(43)はため息を漏らす。検診の受診率は欧米が70%以上なのに対し、日本は20~30%と低い。県内も同様で、ここ数年はほぼ横ばい状態だ。

 がんは細胞が分裂の過程で遺伝子のコピーミスを起こし、際限なく増える「死なない細胞」が生まれることが原因とされる。1個のがん細胞が1センチまで育つには10~20年かかるが、その後は急激に成長する。代謝の活発な若い世代ほど、その成長は早い。いかに小さなうちに発見するかが治療の鍵だ。

 会社勤めであれば、強制的に定期診断を受け、ある程度の健康観察はできる。一方、多くの自営業者らは「全く手つかず」と根上さん。「商工会で頑張る30、40代のような人がまるで検診を受けない。高齢化が都市より早く進む地方で、若者は未来を担う大事な存在なのに」と危ぐする。

 治りにくいと言われる肺がんでも、毎年のCT検査で肺に7ミリの影を見つけ、手術して1カ月で職場復帰した50代男性の例もあるという。根上さんは「受診率が上がれば、がんで亡くなる人や治療に苦しむ人は絶対に減る。声を大にして『検診を受けて』と言いたい」と話していた。【近藤希実】

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 ■メモ

 各市町の検診は高くて2000円程度。対象者、費用、検査内容などは県がん対策ホームページ(http://www.pref.ishikawa.jp/kenkou/gan/GH/GH_top.html)で確認できる。

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