「がん患者にかつらを」

「がん患者にかつらを」

普段は全く忘れているのだが、財布の中には名刺と一緒に「臓器提供意思表示カード」という名刺ぐらいの紙が入っている。自分に万一のことがあったら、臓器を必要な人に活用してもらいたい。体の一部分でもいい、再びその人のために生きるのだったらうれしいことだと思っている。

 ▼先日、NHKのニュースを聞いていたら、東京で、看護を学ぶ女子学生たちが自分の髪を切って、抗がん剤の副作用で髪の毛を失ったがん患者の女性に、かつらをプレゼントしようという取り組みが始まったとあった。

 ▼かつらを作るためには、健康な髪の毛が必要で、参加した学生たちは半年間、髪を染めたり、パーマをかけたりしないで髪の手入れをしてきたそうだ。参加した約40人の髪の毛から、15人ほどのかつらができるという。

 ▼若い女性だ。自分の好きなように髪を染めたりパーマをかけたりしたいだろうに、かつらのために、半年も頑張って手入れをしたというのには、何となく胸が温められる。

 ▼髪の毛は自分の体の一部分だ。それが、必要な人の体の一部分として役に立つ。臓器提供とはまた違った形で、人の生き方のサポートをする。茨城県つくば市では、がん患者や家族、支援者らが夜通し歩いて、がん患者を支援する催しが行われた。こんなニュースならいくらあってもいい。

 ▼児童虐待や殺人など、暗いニュースが続く中、地味な活動だが人間味のあるうれしい話である。

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