小児癌(がん)生存者の心疾患に遺伝子変異が関連

小児癌(がん)生存者の心疾患に遺伝子変異が関連

特定の遺伝的変異がある小児癌(がん)生存者では、他の生存者に比べて心疾患が発現する可能性が高いことが、新しい研究によって示された。この知見は、アントラサイクリン系薬剤を用いた化学療法の心毒性作用を予防するための、特定の小児癌患者に対する個別化治療に役立つ可能性があるという。

米シティ・オブ・ホープCity of Hope国立メディカルセンター(カリフォルニア州)人口科学(population sciences)部教授のSmita Bhatia博士は「小児癌患者の治療はアントラサイクリン系薬剤に頼る部分が大きいが、その心毒性作用は十分認識している。また、高用量でも心臓障害が発現しない患者もいれば、少量でも心臓にかなりのダメージを受ける患者もいる。今回の結果は、癌患児の遺伝子構造の理解がよりよい個別化治療に役立つ良い例である」という。

小児癌患者は10例中約8例が生存するが、その後の人生で治療に関連する健康障害に悩まされる可能性がある。Bhatia氏らは今回、1996~2008年に心疾患と診断された小児癌生存者165例について検討し、心疾患を認めなかった癌生存患者323例の対照群と比較した。

研究の結果、低用量のアントラサイクリン系薬剤を用いて治療した小児では、CBR遺伝子の特定の遺伝的変異によって心疾患リスクが高まることが判明した。将来的には腫瘍専門医は、これらの遺伝的変異のスクリーニングを行い、必要に応じて、心臓にダメージを与えない治療法を選択できる可能性がある。この知見は、6月に米シカゴで開催される米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次集会で発表される予定。(HealthDay News 5月20日)

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