大腸がん予防に発酵大豆の力

大腸がん予防に発酵大豆の力

 インドネシアの伝統的な大豆の発酵食品「テンペ」が、大腸がんの予防に役立つ可能性があることを、広島大大学院生物圏科学研究科の加藤範久教授(分子栄養学)らの研究グループが世界で初めて確認した。

 昨春、ラットに高脂肪食を3週間食べさせる実験を実施。粉末テンペを25%混ぜて与えた場合は、混ぜなかった場合に比べ、大腸がんの危険因子で二次胆汁酸の一種のリトコール酸が60%以上減少し、腸管の免疫機能の指標となるIgAやムチンがそれぞれ約5倍と約3倍に増加。がん細胞の増殖を抑制する効果などが確認されているコハク酸や酪酸などの有機酸も2~5倍ほど増えた。

 テンペは、ハイビスカスに付くテンペ菌をゆでた大豆にまぶして発酵させたインドネシアの国民食。加藤教授は「ほかの大豆食品と比べ、腸内環境の改善に非常に高い効果があると分かった。テンペを利用した新しい機能性食品の普及が期待できる」と話している。

 研究グループは2009年、ポリフェノールに大腸がん細胞の増殖抑制効果などがあることを世界で初めて発見し、発表。似たような効果がある食品を探していた。

 今後は、腸内環境の改善に役立つテンペ内の物質の特定や効果を確保できる最少摂取量の研究、臨床試験などを重ねる予定。粉末テンペを製造販売している食品加工の国延(尾道市)などが、粉末入りもみじまんじゅうなどさまざまな新商品の開発を目指している。

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