がん治療の粒子線装置、海外展開へ 三菱電機

がん治療の粒子線装置、海外展開へ 三菱電機

三菱電機電力システム製作所(神戸市兵庫区)は、がん治療に使う「粒子線治療装置」で、海外市場に本格参入する。エックス線を使う装置よりも副作用を最小限に抑えられる上、経済成長に伴う先進医療化でアジア市場などの需要が見込まれると判断した。早ければ2010度中にも海外向けの初受注を獲得し、受注・生産体制を現在の2倍に拡大させたい考え。

 粒子線治療は放射線治療の一つ。1秒間に地球を5周する速度にまで加速させた粒子をビーム状にして正確にがん細胞に照射できる。同じ線量を照射した場合に、粒子線はエックス線に比べて、がん細胞を殺傷する能力が高く、副作用が少ないといわれている。

 同社は、同装置を一貫生産する世界2位のメーカーで、全量を電力システム製作所で手掛ける。国内では、兵庫県立粒子線医療センター(たつの市)など、建設中を含む12カ所の治療施設のうち、8カ所から受注。今後は、国内での新規・更新需要に加え、中国などのアジア市場や、アメリカ市場での営業を強化する。

 また同社は、ビームを発射する「入射器」で、磁石を使わないタイプを世界で初めて開発。これによって外部調達から自社製造に切り替えられるため、装置の保守性も向上させることができるという。海外展開の強化と合わせ、さらなる世界シェアの拡大につなげる。

トラックバック&コメント

この記事のトラックバックURL:

まだトラックバック、コメントがありません。


有機EL応用 がん早期発見へ »
« iPS再生医療が実現、がんの転移阻止…今後30年の技術を予測