Newsクリック:やまぐち 乳がん検診、低い県内受診率 /山口

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 ◇自治体工夫、個別通知や体験受診 あけぼの会「1年に1度受けて」
 年間に全国で4万人が発症し、1万人が亡くなっているといわれる乳がん。県内では約130人が亡くなり、女性に最も多いがんの一つだ。発見が早ければ命を落とすことや、手術で乳房をなくす確率は低くなるが、初期は自覚症状がないため、早期発見には検診を受けるしかない。各自治体は受診率を上げようと工夫しているが、県民の意識が低いためか、県内の受診率は08年度11・7%と都道府県別で下から11番目だ。【丹下友紀子】

 乳がん検診の自己負担額は、住んでいる自治体で差がある。発症が増えるといわれる40、50代の女性(国民保険対象者を除く)が、病院などで個人的に受けた場合、萩市と美祢市は1200円と県内で最も安い。最も高い山陽小野田市2600円の半額以下だ。

 しかし負担が軽いからといって、受診率の高さには結びついていない。がん検診を促す活動をしている「あけぼの会」県支部世話人の井上久子さん(63)=周南市下上=は「県内は、乳がんにならないと思っている人が多い」と意識の低さを指摘する。

 山口、下松、光、長門、周南の各市は毎年、40歳以上の全女性に受診券を個別に送り、美祢市は広報紙に受診を呼びかける広告を挟んでいる。この6市のうち4市の受診率は、全国平均の14・7%を上回り、県内では上位5位までに入っている。

 受診率が10%を下回る岩国市は、09年度から「体験受診」を始めた。40歳以上でこれまで検診を受けたことがない人が対象。年に3団体(30人以上)を公募し、無料で検診を体験してもらう。知り合いと一緒だと気軽に受診できるためで、経験者には口コミ効果も期待している。市は「効果はこれから。今後も続けていきたい」と話している。

 各市はさまざまな機会に、乳がん検診ができる病院を紹介している。ただ井上さんは「乳がんの担当はあくまでも外科。どの病院でも受ければいいという訳ではない」と強調する。総合病院など症例を多く扱っている病院で、視触診だけでなく、マンモグラフィーやエコーによる検診が効果的だ。

 さらに欠かせないのが日常の自己検診。検診で「異常なし」と判断されても、乳房に変化がないか常に意識しておく必要があるという。井上さんは国が定める2年に1度ではなく、1年に1度の検診を勧めている。「乳がんは自分で守れるがん。乳がんに“ならない”ではなく乳がんで“死なない”ことが大切」と訴える。

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 ■ことば

 ◇乳がん検診の受診率
 自治体によって算出方法が違う。40歳以上の全女性数から会社員らの数を引いた数を分母▽自治体発行の受診券を使って受診した数を分子--として割合を出す方法が最も多い。ただ、40歳以上の全女性数を分母とする自治体もある。

 ◇マンモグラフィー
 エックス線装置が備わった台とプラスチックの板に乳房を挟んで撮影する。

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