がんと闘い出産の女性がドラマに

がんと闘い出産の女性がドラマに

がんと闘いながら娘を出産し、その後亡くなった女性が、家族への思いなどをつづったブログについては以前、この時間にお伝えしました。

その女性をモデルにしたドラマが制作されることになり、北九州市でロケが行われました。

洞海湾を臨む北九州市若松区の公園で、ドラマの撮影が行われました。

主演は女優の水川あさみさんと永井大さん、水川さんが演じる女性のモデルは、血液のがん・悪性リンパ腫と戦いながら、わが子を出産した、北九州市の大石真由美さんです。

真由美さんが闘病生活をつづったブログをもとに、ドラマが制作されています。

●ブログ本より
「赤ちゃんへ抗がん剤にも負けず大きくなってくれて本当にありがとう。ママ頑張るからどうかママと一緒に頑張ってください」

真由美さんが悪性リンパ腫と分かったのは、二女・結南ちゃんを妊娠して5か月目の妊婦健診でした。

医師や周囲からは、出産をあきらめ、すぐに治療に専念するよう説得されますが、真由美さんは「おなかの赤ちゃんが自分の命の危険を知らせてくれた」として、出産を決意します。

●真由美さんを演じる女優・水川あさみさん
「もし真由美さんの立場になってしまったときに、じゃあ同じ決断をできるかというと、うーん出来ないんじゃないかなと思うことが多いです。すごく強い女性なんだというのは感じられました」

つらい抗がん剤治療。

嘔吐と発熱に悩まされ、副作用で髪も抜け始めました。

それでも、希望をすてなかった真由美さん、闘病中に家族への思いをつづったブログは、去年一冊の本にまとめられました。

本のタイトルは「いぬのおまわりさん」、子どもたちが大好きだった歌から付けられました。

真由美さんの二女・結南ちゃんと1つ年上のお姉さんの・瑠美南ちゃん。

真由美さんの大切な忘れ形見です。

●ブログ本より
「初めて会う我が子は、とても可愛くて頼りなくてたくましくて愛しくて、何にかえても守らないとって思った。ママとパパを選んでくれて生まれてくれてありがとう」

真由美さんは、結南ちゃんを出産した4か月後、静かに息をひきとりました。

24歳でした。

真正面からがんと闘い、家族に深い愛情を注ぎつづけた真由美さん、プロデューサーの志村彰さんが真由美さんの本と出会ったのがドラマを制作するきっかけでした。

●ドラマ「いぬのおまわりさん」志村彰プロデューサー
「こんなに困難なこと、普通なら、おなかに赤ちゃんがいて、血液ガンになるなんて大変なことなのに、そのことに関して悔やんだりしてなくて、常に私は赤ちゃんも無事生まれるし、自分も絶対治るんだという強い意志を持ってて、そのことがブログにとても書かれていて…」

真由美さんが暮らした北九州で撮影されたのは、夫からプロポーズされる場面とがんの治療をしながら、出産することを決意する重要なシーンです。

タイトルの「いぬのおまわりさん」を、父と娘が歌うシーンも撮影されました。

●水川さん
「本当に命がけで、何かを守ろうという人というのは、想像できないくらい優しくなれたり、思いやりをもてたり、とてもいろんなことで強くなれるんだということを、ドラマを通じて見ていただいて、みなさんの心に残ればいいなって思いますね」

水川さんと、夫役の永井大さんのもとを、真由美さんの家族が訪ねました。

●永井さん
「愛情だったり、絆だったり、いろんなものを感じてもらえるような作品になってくれればなと思います。ほんとに、一生懸命やらせてもらいます」

●真由美さんの母・久美子さん
「希望をもって前向きに生きること、命の尊さが伝わればいいなと思います」

真由美さんの闘病生活を支え続けた夫は今、2人の娘とともに暮らしています。

最愛の妻を失った悲しみは今も癒えていませんが、最期まで前向きにがんと闘いつづけた真由美さんの人生が、ドラマとして多くの人に見てもらえることには、感謝の思いを持っているといいます。

まさに命をかけて我が子を産んだ真由美さんとそれを支えた家族、それぞれ懸命な姿が私たちに命の大切さと希望を与えてくれます。

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