微小がん発見可能に

微小がん発見可能に

独立行政法人日本原子力研究開発機構(原子力機構)と群馬大の共同研究チームは21日、通常は見逃す可能性が高い、極めて小さながんを見つけ出す効果のある新たなPET(陽電子放射断層撮影)薬剤「メタブロモベンジルグアニジン」を開発したと発表した。

 新たな薬剤で見つかるがんは、重篤な高血圧症を引き起こす褐色細胞腫と、小児がんの一種の神経芽細胞腫。研究では、セレン76という元素にイオンビームを照射し、放射線を放出する臭素76を作り出した。その上で、臭素76を、がんに取り込まれやすい性質の薬剤と結合させ、新たな薬剤に行き着いた。

 この薬剤をマウスに注射で投与し、PETで診断すると、2ミリ(最長部分)の微小ながんを見つけることができた。人間に置き換えると、見つかる最小限度はこれまでの1センチから5ミリになるという。褐色細胞腫と神経芽細胞腫の患者数は、全国で計約3000人。通常の検査法では微小ながんまでは見つけられず、早期発見が課題だった。

 共同研究チームには、原子力機構の石岡典子グループリーダー(放射化学)や群馬大大学院の遠藤啓吾教授(核医学)ら4人が参加した。県庁で記者会見した遠藤教授は、「がんの早期発見と治療につなげたい」と抱負を語った。研究成果は7月初旬、米国核医学会誌「The Journal of Nuclear Medicine」の電子版に掲載される予定。

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