「がん治療中出産」の実話

「がん治療中出産」の実話

7月4日・TBS系 死亡女性の闘病記 ドラマ化
 がんに侵されながらも次女を出産し、24歳の若さで亡くなった北九州市の女性をモデルにしたスペシャルドラマ「いぬのおまわりさん」が、7月4日午後9時からTBS系で放送される。闘病中に女性がつづったブログを家族がまとめ、出版した書籍を基に、大阪の毎日放送が制作した。(笹島拓哉)

 モデルとなったのは、血液のがんである悪性リンパ腫(しゅ)で亡くなった大石真由美さん。次女を妊娠中だった2008年2月、検診でがんが見つかり、妊娠中絶してがん治療に専念するか、がん治療をしながら次女を出産するかを選ぶことになった。真由美さんは迷わず、出産することを決意、個人ブログで心境をつづり始めた。

 真由美さんは同年6月、帝王切開で次女を出産。その後、さい帯血移植を受けるなど順調に回復するかに見えたが、容体が急変し、同年11月5日に亡くなった。真由美さんが闘病中に記したブログ「いぬのおまわりさん」は、死後、母親の久美子さんが中心となってまとめ、出版された。タイトルは、真由美さんの長女が好きな童謡から取られたという。

 この本は地元の九州を中心に話題に。志村彰プロデューサーが昨秋、久美子さんにドラマ化を打診、快諾された。

 志村プロデューサーは「出産とがん治療を両立するという困難に直面しながら、真由美さんは生きる希望を最後まで失わなかった。改めて命の大切さについて伝えたいと思った」と語る。

 実話が基となっているため、慎重に準備が行われた。真由美さんの症例は医師によっては判断の分かれるものだったことから内科と産婦人科の複数の医師に医療監修をしてもらった。また、冒頭で生前の写真を示して真由美さんを紹介、ドラマの中で、がんが発見されるきっかけとなった実際のエコー写真も使われた。

 一方で、主人公と家族、主治医らとの葛藤(かっとう)を描くなど、ドラマ独自の要素も盛り込まれている。脚色されているが、久美子さんに台本の内容を確認してもらうなど真由美さんの遺志を尊重できるように努めた。

 主演する水川あさみは「実話が基になっているからこそ伝わるメッセージもあると思う。前向きに生きた真由美さんの姿を見ている人に感じてもらいたい」と話す。

 ドラマは実際に真由美さんが暮らした北九州市が舞台となる。当初は別の場所にする案も検討されたが、久美子さんの意向もあって事実と同じ設定となり、今月9日には同市内の公園でロケも行われた。

 久美子さんは「今でも真由美の死を受け入れられない部分もある。家族にとって、このドラマが一つの節目になれば」とコメントしている。

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