銃撃され手術したらがん発見、助かった元英軍兵士「撃たれてラッキー」。

銃撃され手術したらがん発見、助かった元英軍兵士「撃たれてラッキー」。

未だ混迷状態とされるアフガニスタン。2001年のタリバン政権崩壊以後、NATOを中心に治安維持活動にあたっているが、現在も残るタリバン兵の攻撃は活動に参加している兵士たちにとって大きな脅威だ。現在28歳の元英国軍兵士カール・モワットさんも、過去にタリバンの攻撃を受けた1人。アフガニスタンに駐留していた2006年、モワットさんはタリバンとの戦闘で被弾してしまった。大量出血で瀕死の重傷を負ったモワットさんだったが、手術をしたら思いがけず腎臓がんも発見。結果的に銃撃されたおかげで、命を脅かすもう1つの危険を取り除く形となったモワットさんは、「ラッキーだと思う」と喜んでいるという。
英紙デイリー・メールによると、16歳で軍に入隊したモワットさんは、コソボやイラクでの活動を経てアフガニスタンに着任。英陸軍パラシュート連隊の1人としてアフガニスタンに駐留していた2006年、運命の一件に遭遇した。南部のヘルマンド州での活動中に、タリバンとの銃撃戦に巻き込まれたモワットさん。このとき、タリバン兵の銃撃を受けてしまった彼は、鼠径部(そけいぶ/股の付け根付近)に命中した弾が腎臓まで到達し、瀕死の重傷を負ってしまう。

銃撃によりモワットさんの出血は約2リットルにも及び、応急処置の最中には一時心肺停止状態に。それでも、医師の懸命な治療の甲斐あって辛うじて命を取り留め、軍用機で英国に空輸、英バーミンガムにある軍の病院で緊急手術に臨む。そして、弾丸を摘出しようと彼の腎臓に手をかけた医師は、弾丸のほかに思わぬものを発見してしまった。

それはモワットさん曰く、そのままにしていたら「30代で死に直面していたはず」という腎臓がん。その時点で、モワットさん自身は体の異変を感じていなかったようで、発見は腎臓に着弾したからこその、まさにケガの功名だった。とりあえずは、先に命を脅かす危険性があった銃撃の傷を回復させることに専念し、傷が癒えた9か月後から本格的ながん治療を開始。腎臓の一部を切除し、放射線治療などを地道に行った結果、今年3月に医者からがん克服を認められたという。

しかし、銃撃されてからガンを克服するまでの4年間は、モワットさんにとって苦しみの連続でもあった。16歳で就いた軍の仕事は、事故翌年の2007年に健康上の理由で除隊命令を受ける。その後、戦闘体験から来るPTSD(心的外傷性ストレス障害)やうつ病を発症したそうで、精神的に人生で一番辛い時期となったようだ。そんなダメージを一気に吹き飛ばしてくれたのが今年3月のがん克服宣言で、それ以降モワットさんは気分が弾み、前向きになれたそう。

モワットさんの前向きな気持ちは、今回デイリー・メール紙に寄せられたコメントでも一目瞭然。あわや殺されそうになったタリバン兵の銃撃を振り返り、彼は「弾が腎臓に行かなかったら、医師も決してがんを見つけられなかった」と、銃撃されたのが「ラッキーだった」と話している。心と体の大きなダメージを乗り越えたモワットさんは、現在格闘技のインストラクターの仕事をしながらキックボクシングの選手として活動。6月26日には大会にも出場するそうで、健康な体になった喜びを大いに感じているのかもしれない。

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