怖い前立腺がんの悪性度 50代以上は自分のPSA値把握を

怖い前立腺がんの悪性度 50代以上は自分のPSA値把握を

前立腺がん治療のため、世界を一周する「アースマラソン」を中断していたお笑いタレント・間寛平(60)が、終点の日本をめざし、中央アジア・トルクメニスタンから再スタートを切った。がん治療を続けながらの過酷な運動だが、体への影響は大丈夫なのか。

40代から危険年齢

 「きちんと治療をしていればスポーツや運動をしても問題ない。ただ、前立腺がんは背骨や骨盤など骨に転移しやすいので、もし転移がおこれば激しい運動で骨折する危険はある」と話すのは、東京医科歯科大学附属病院・泌尿器科の木原和徳教授。

 前立腺がん(潜在がん)は40歳から10歳年をとるごとに10%ずつ頻度が上昇し、中高年男性の発症頻度は高くなる。とはいえ、普通は進行速度が非常にゆっくりなため、発がんの年齢次第では、がんに気づかないまま人生を終える人も多いという。

早期発見が難しい

 怖いのは周囲に広がる力が強い悪性度の高い前立腺がんの発見が遅れるケース。前立腺肥大は前立腺の中の尿道の近い部分が肥大するので早期に頻尿や残尿感などの排尿障害が現れる。しかし、前立腺がんは前立腺の外寄りに発生するので初期は無症状。排尿障害で見つかった場合はかなり進行した状態のことが多い。

 木原教授は「早期発見のほとんどがPSA検査(血液検査)やMRIなどでたまたま疑われるケース」とし、「前立腺がんは早く見つけて悪性度を調べることが非常に大事。それによって治療法も異なる」と説明する。

 前立腺がんの確定診断は生検(針で組織を採取)しか方法はなく、悪性度も生検で診断される。

悪性度で予後が違う

 悪性度は前立腺に散在するがん組織の最も多い成分と次に多い成分を「1(最もおとなしい)」から「5(最も悪い)」の5段階で評価し、それを足し算してスコア化する。

 「6以下はあまり怖くないがんでまず治る。7は一番多く中程度の悪性度。8以上は進展するリスクが高い」(木原教授)

 治療は、がん組織が前立腺内にとどまっていれば「手術」か「放射線療法」で完全治癒を目指す。

 前立腺を破って進展していたり、転移がある場合には、男性ホルモンをブロックする「内分泌療法」でがんを抑える治療、または手術や放射線との併用を行う。内分泌療法の薬剤は数種類あり、平均2-3年使うと効きが悪くなるので、効かなくなったら薬剤を切り替えていくという。

 木原教授は、「親族に前立腺がんの人がいたら40代でもPSA検査を受けた方がいい。50代以上は一度は受けて自分のPSA値を知っておいた方がいい。低い値なら何年も先まで安心できる」と忠告する。

 50歳で10人に1人、60歳で5人に1人に潜在している前立腺がんを忘れるな!

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