がん患者が戦力として働ける仕組みづくりを 桃山学院大の伊藤教授

がん患者が戦力として働ける仕組みづくりを 桃山学院大の伊藤教授

がん患者の心のケアの必要性を訴えるため、桃山学院大学社会学部(大阪府和泉市)の伊藤高章教授=社会福祉=が4日に神戸で開かれるシンポジウム「がんと一緒に働こう」で、「がんと心のケア」について講演する。伊藤教授は「がんになれば不安は多いが、無理をしないことが社会復帰への近道」と話している。

 伊藤教授は「がんになったら、通例、死への不安、その後の生活への不安などさまざまな精神的苦痛がともなう」と指摘。そのうえで、社会復帰するために、
「まず、がんになった状況を受け入れることが大切。そのためには、がん患者が気持ちを吐露できる環境が必要だ」と訴える。

 その環境づくりについて、伊藤教授は、家族については「がんになる以前と変わらなく接すること」。ただ、職場への復帰に関しては、「職場もとまどいがちになる。自分から何ができるのかを主張すること」を勧める。

 職場への復帰をあせるばかりに、がんになる以前とは異なる職場の反応に不満を持ち、退職など否定的な選択をしがちになる。

 しかし、伊藤教授は「今はふたりにひとりががんになるといわれており、誰もががんになる可能性がある。がんだから戦力にならないでは社会は成り立たなくなる。これからは、ワークシェアリングなど、がん患者であっても戦力として働ける仕組みをつくっていくことが求められる」と指摘する。

 シンポジウムは神戸市中央区磯上通りの「日本イーライリリー本社」で、午後1時から4時15分まで開催。がん経験者のディスカッションなどもある。参加費は1500円。

 なお、同シンポジウムは今後、名古屋市などでも開催される。問い合わせは、キャンサーネットジャパン大阪事務局(電話06・6886・3388)。

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