[群馬]緩和ケア病棟を開設…国立療養所(現・国立病院機構)西群馬病院元院長、県健康づくり財団顧問・遠藤敬一さん 70(前橋市)

[群馬]緩和ケア病棟を開設…国立療養所(現・国立病院機構)西群馬病院元院長、県健康づくり財団顧問・遠藤敬一さん 70(前橋市)

国立療養所西群馬病院の病院長をしていた1993年に県内では初めて、国立病院としても全国2例目の緩和ケア病棟を設け、同病院を「がん専門病院」として発展させた。外科医長だった86年に院内に緩和ケア病棟の設置準備会を設け、患者や医療スタッフも交えた協議を重ねた成果だ。

 専門は乳がん治療の外科医。群馬大付属病院勤務を経て、同病院には84年に赴任した。

 緩和ケア病棟設置に向けた熱意の原動力は、看護師らからの切ない報告だった。

 赴任当時、回復する見込みのある患者と末期がん患者が同じ病室にいることは普通のことだった。巡回する看護師に、「私は結構なので、その分、別の患者さんを世話してあげて」と遠慮する末期患者が少なからずいたという。「死に直面しても、他人を気遣うとは」と胸を締めつけられる一方、「もう肩身の狭い思いをしてほしくない」と、開設に向けた予算を獲得する決意を固めたという。

 病棟では、末期がん患者らが家族と過ごせたり、好きな時間に食事できるなど、生活の質を高めて、心の平穏を保てるようにした。

 現在は、県健康づくり財団(前橋市)で乳がんの予防検診に携わり、がんの早期発見に努めている。

 (「第38回医療功労賞」=読売新聞社主催、厚生労働省など後援、エーザイ協賛=の受賞者です。2010年1月13日掲載の読売新聞から転載しました)

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