細胞移動の「ブレーキ」を解明 がん転移の治療に応用も

細胞移動の「ブレーキ」を解明 がん転移の治療に応用も

細胞の移動を制御する「ブレーキ」のメカニズムの一端を解明したと、名古屋大大学院理学研究科の武田修一研究員らのグループが6日付の米科学誌電子版に発表した。細胞運動を理解するのに役立ち、がん細胞の転移を防ぐ治療研究への応用も期待できるという。

 細胞は、細胞中に最も多いタンパク質「アクチン」が複数結合(重合)すると移動し、「アクチンキャッピングタンパク質」(CP)という物質がアクチンに結合するとアクチンの重合を抑えて移動を止める。CPの「ブレーキ能力」は、別の二つのタンパク質とCPの結合によって調節されることが分かっていたが、詳しい仕組みは未解明だった。

 研究チームは大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県)のエックス線解析を使い、二つのタンパク質とCPとの結合構造を解析。アクチンより先にCPと結合してアクチンとCPの結合を防いだり、アクチンとCPの結合力を弱めて引き離すなどの方法で、二つのタンパク質がCPのブレーキ能力を調節する仕組みを解明した。

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